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  09 ,2023

~ For you just before visiting a museum ~                                  


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 I  M A

Author: I M A
〜19世紀以降の絵画を1枚1枚語るブログ〜 
美術史を塗り替え続けた日々を "簡単で軽率な3行コメント" とともにご紹介!
貴方の10秒を、いただきます。


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22

Category:   セザンヌ

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印象派展にも参加しながら、この画家はその一歩先を蹴り出していた。
■セザンヌ30







セザンヌの生涯テーマは、「本質を描く」。

本作は、マティスの1905年の野獣派デビューの28年も前の作品だ。

「色彩同士を出会わせ語らせる」、そんな描き方だ。
















■ ポール・セザンヌ   「 赤い肘掛け椅子のセザンヌ夫人 」

   1877年  ボストン美術館


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20

Category:   セザンヌ

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凛々しく和むリンゴたち


■セザンヌ28







どれもどこにも動かせない程安定的に完結した世界。

そこに、補色の効果が恐ろしいほど効いている。

「アップルグリーンが湧き立つ総合演出シーン」、といった一面が色濃い作品である。
















■ ポール・セザンヌ   「 フルーツボウル、グラス、リンゴ 」

   1880年  ニューヨーク近代美術館


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14

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世界三大腕長絵画?!の1つ、巨匠セザンヌの未来美術史へ向けた逸品!

■セザンヌ28







その腕は、「錨」のように空間に安定感を与える。

その腕は、「道案内」の如く進路を誘導する。

そして、チョッキの豊かな色彩を目いっぱい引き立てる。
















■ ポール・セザンヌ   「 赤いチョッキの少年 」

   1890年  バーンズ・コレクション


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20

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まるで画家が自然を追い詰めた結果のような凍結感
■セザンヌ27






実物の色調は、時間とともにやさしく浮き上がってくるようだ。

実際の湖面は、ただ張り付いているようだが奥行きも広がりも感じさせ始める。

鑑賞者は、スリリングな結晶体をゆっくり解凍させながら、より深い世界に誘い込まれる。













■ ポール・セザンヌ   「 アヌシー湖 」

   1896年  コートールド美術館


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09

Category:   セザンヌ

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銀行員を辞めて画家になった。
■セザンヌ26






とにかく、親友からの助言と批評を素直に聞き入れ、思考を研ぎ澄まし、画面に落とし込んだ。

元牧師のゴッホ、元証券マンのゴーガンは、画材屋に買い取られた数々の彼の作品を手に取り、必死に学び続けた。

確かに、それだけとっても「近代絵画の父」と呼ばれておかしくない。














■ ポール・セザンヌ   「 リンゴ 」

   1878-1879年  


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28

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変人と言われたが、・・・
■セザンヌ25








父親の遺産で自分の絵を描き続けられた。

いわゆる「売り絵」を描かなくてもよかったのだ。独自の世界を一人突き進んでいった。

兎に角繊細な性格で、モデルが動くと怒り狂ったらしい。山とリンゴは動かないのでその分いっぱい描けたという。
















■ ポール・セザンヌ   「 サント=ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め 」

   1905-1906年  


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27

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出た!得意のリンゴ遊び!
■セザンヌ24






やれ温かみがない、とか、人間味がない、とか言う人がいるが・・・・。言うならば、「冷徹」・・・・。

色と配置を極限の方向に押し込んでいくと、いきおいこぼれ落ちそうになる。

そう、実世界を誰よりも早く超えて行ってしまったから。薄青い炎のように静かに、そして揺るぎなく。














■ ポール・セザンヌ   「 カーテン、水差し、フルーツボウル 」

   1893-94年   


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02

Category:   セザンヌ

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水彩画、同じ内容であればそれは油彩画よりも評価額はなかり安い、でも・・・。
■セザンヌ23






まるで水彩は箸休めかと思うほど、セザンヌの油彩はそれまで全く存在しなかった消化しにくいものだった。

しかし、彼の捌き方は多くの、「心と技研ぎ澄まされた画家たち」を確実に魅了していった。

そして100年たった今もなお、「セザンヌ以降」をバイブルにしている画商が世界中にいるということも事実だ。














■ ポール・セザンヌ   「 葉 」

   1900年   ニューヨーク近代美術館


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「近代絵画の父」はここまで橋渡しをした。
■セザンヌ22






1905年、パリでフォービスム(野獣派)が生まれた。この作品が完成した翌年だ。

マティスドランたちによる原色に近い色彩と大胆な筆遣いによる新しい絵画だ。

彼らはきっとこの絵を観たに違いない。














■ ポール・セザンヌ   「 サント・ヴィクトリー山 」

   1902-1904年  


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21

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彼の水彩画のみのファンもいるくらいだ。おそるべしセザンヌ!Ⅳ
■セザンヌ21






集約された色彩の断片、そして区画の思い切り、さらにシンプルかつドライな全体の組み立て。

ピーンときた人がいるかも!?そう、これは真っしぐらに抽象画へと向かうことを示唆している!

遡って鑑みることができるからこそ成り立つ勝手なシナリオだけどネ。














■ ポール・セザンヌ   「 風景 」

   1888-1900年  


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彼の水彩画のみのファンもいるくらいだ。おそるべしセザンヌ!Ⅲ
■セザンヌ20






淡くて、淡くて・・・。

メロディがそ~っと溢れ出すかのような・・・。

いーっぱいの小さな楽器が、絵筆を持った指揮者に従い、互いを引き立て合うかのような健気な奏で方だ。














■ ポール・セザンヌ   「 プロヴァンスの風景 」

   1895-1900年  


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 ボードレールと画家たち①
■セザンヌ19






「悪の華」の”腐れ肉”を愛読していた。いや、暗記し毎日口ずさんでいたという。

「一向に形を成さない下書きの絵。忘れ去られた画布の上、芸術家ももはや記憶によってしか描けない。」

セザンヌは確信できない不安定な描写背景を越えた、もっと規律と永続性ある普遍的な様式を求めていた。














■ ポール・セザンヌ  「 ノワール城 」

  1901年  


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05

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見せてやるぜ、オレのパレット!
■セザンヌ18






右手のパレットには「種も仕掛けもない」。

そこに滲む彩色をキャンバスへと運び込む見えない左手の律動。

結果、自画像というより自画像像。自らは単に描くためだけの静物だったようだ。














■ ポール・セザンヌ  「 自画像 」

  1884年  


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彼の水彩画のみのファンもいるくらいだ。おそるべしセザンヌ!Ⅱ
■セザンヌ17






この絵が何故か不思議なのだが、何か「秩序」があるように見えるのだ。

それは「画家の方向性」でもある。また「平面」としての徹底ぶりがここにある。

そして、単純に向かった、というより「意図的な幾何学性を帯びるが、奔放な線と面が踊っている」と。


















■ ポール・セザンヌ   「 ローヴ のガーデンテラス 」

   1906年  


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彫刻のように個々に存在感を高め、表情を滅却し、ドラクロアの作を前に自らのスタイルを試しにここに閉じ込めた。
■セザンヌ16






ドラクロアの模写とはいうものの、その中途半端さ、というか折衷加減、許す!

現実でない神話だからこそリアルさが欲しいのに現実からかけ離れた様相、しかも完全に動きを殺した表現。

この配合はその後の彼の度肝を抜く執念の芽生えの時期でもあったのだ。














■ ポール・セザンヌ   「 ダンテの小舟 」  
  
   1870年   
 

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当時の評価は「幼稚なトリック」、今では「革新的絵画表現」!
■セザンヌ15






それよりも、セザンヌはこのフルーツ皿の一番手前にだけ白が欲しかった。

だから、この角度から見えるはずのない更の裏側を無理やりめくり上げて強引に白を登場させた。

この僅かで簡単だが造形上革新的に有効な「技」は、「美術界の大きなコロンブスの卵」となった。














■ ポール・セザンヌ   「 リンゴ、モモ、ナシ、ブドウ 」  
  
   1879年   エルミタージュ美術館
 

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えっ暑そう!
■セザンヌ14








セザンヌ若かりし日は、現代絵画の父としての扶養家族はあまたいた。

生きている。そうわかる。

例えばこの木の生命力は誰か中に入っているのではないかというくらいに勢い深く、シャウトしているようだ。














■ ポール・セザンヌ   「 偉大なる松 」  
  
   1885年   サンパウロ近代美術館
 

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近代絵画の父曰く、「私は、50cm四方の画布を塗るのに疲れ果て、死ぬほどの思いをする。」と。だからこそ生まれ出るものがあるんだろう。
■セザンヌ27






固まったように見える身動き一つしない木、山、水。静かな時間が永遠に続く世界、完成。

削ぐのではなく、集約すること。そしてドラマチックに色彩を配序すること。

そして1点1点完璧な世界として結実させる。いくら疲れても、自身大いなる報いがあったはずだ。














■ ポール・セザンヌ   「 アヌシー湖 」

   1896年  コートールド美術館


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「芸術とは自然を題材にした色彩調和を表現するもの」 By Paul Cezanne.


■セザンヌ12






行き着くところ、色彩の調和のためなら現実の姿さえも自在に操る。

そう描くことによって受ける批判なんて、鼓膜を揺らさない雑音でしかない。

正にこの皿は、それまでの絵画の常識をそうっとひっくり返そうとしているようだ。














■ ポール・セザンヌ  「 テーブルクロスと果物 」

  1895年頃  


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22

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彼の水彩画のみのファンもいるくらいだ。おそるべしセザンヌ!


■セザンヌ11






水彩特有の「潔さ」と「淡さ」がかえってセザンヌの決意をより豊かなモノにしている。

「色彩とデッサンは区別されるべきではない。色を塗っていくに従いデッサンは堅固なものとなり、デッサンが充

実するにつれ色彩も豊かになる。」・・・もはや彼に影響を与えるものはなくなったようだ。














■ ポール・セザンヌ  「 水差しのある静物 」

  1892年頃  テート・ギャラリー


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